投稿日: 2026.09.12
スピリチュアルアルケミスト 小西未珈
カルマとは、サンスクリット語で「行為」を意味する言葉です。仏教では「業(ごう)」と訳され、自分の行為が、その後の結果につながっていく因果の働きと深く関わるものとして捉えられています。
「カルマ」という言葉を聞いたことはあっても、いざ「どのようなものですか」と聞かれると、うまく説明できないという方も多いのではないでしょうか。
スピリチュアルの分野では、過去や前世での行為・経験が現在の人生に与えている影響や、魂が持ち越した課題などを含めて「カルマ」と呼ぶことがあります。
そのため、「なぜか同じ問題を繰り返してしまう」「努力しているのに人生がうまく進まない」「理由のわからない生きづらさや人間関係の問題がある」と感じたときに、もしかするとカルマが影響しているのではないか、と考える方もいるでしょう。
また、カルマには過去の行いや未解決の課題という印象があることから、「悪いもの」「自分を苦しめるもの」として捉えられることもあります。しかし、カルマには悪いものだけでなく、善い行為から生まれるものもあり、単純に不幸の原因だけを表すものではありません。
私は、カルマを過去に縛りつけるものとしてではなく、自分が抱えている影響や繰り返している課題に気づき、これからの選択や生き方を変えていくために向き合うものだと考えています。
この記事では、カルマという言葉の由来、仏教とスピリチュアルにおける捉え方、カルマの種類、そしてカルマが私たちの人生にどのように関係しているのかについてお伝えします。
カルマとは―仏教・スピリチュアル・私の捉え方
「カルマ(karma)」は、古代インドの言語であるサンスクリット語に由来し、もともとは「行為」や「働き」を意味する言葉です。
カルマそのものに、最初から「悪いもの」「怖いもの」という意味が含まれているわけではありません。ただし、仏教、一般的なスピリチュアル、そして私の見解では、その捉え方に少しずつ違いがあります。
仏教におけるカルマ
仏教では、カルマは「業(ごう)」と訳され、人の行為が、その後の結果につながっていく働きと関係するものとして捉えられているようです。
仏教では、人の行為を「身・口・意」の三つに分け、「身口意の三業(しんくいのさんごう)」と呼ばれています。
- 身業(しんごう)――身体による行為
- 口業(くごう)――言葉による行為
- 意業(いごう)――心の中の思いや意志に関係する行為
つまり、実際に何をしたかだけでなく、どのような言葉を使ったのか、どのような思いや意志を持ったのかも、カルマに関係すると考えられています。
こうした行為が原因となり、さまざまな条件と結びつきながら結果を生む流れが「因果の道理」と言われます。
因果の考え方を表す言葉には、次のようなものがあります。
- 善因善果――善い行いは、善い結果につながる
- 悪因悪果――悪い行いは、悪い結果につながる
- 自因自果――自分の行為によって生じた結果は、自分自身が受ける
ただし、行為の結果がすぐに現れるとは限らず、必ず同じ形で返ってくるわけでもありません。周囲の環境や人間関係など、さまざまな原因や条件が重なりながら、結果として現れると考えられています。

一般的なスピリチュアルにおけるカルマ
スピリチュアルの分野では、過去の行為とその結果だけでなく、今世や前世における経験、魂が持ち越した課題、特定の人との関係性などを含めて、カルマと呼ぶことがあります。
例えば、前世で完了しなかった課題、過去の経験から残された感情、繰り返される人間関係などが、現在の人生に影響を与えていると捉える考え方です。また、家系や先祖から受け継がれた影響を、カルマと関連づけて考える場合もあります。
そのため、「なぜか同じ問題を繰り返してしまう」「努力しているのに人生がうまく進まない」「理由のわからない生きづらさがある」と感じたときに、カルマが影響しているのではないかと考える方もいます。
ただし、スピリチュアルにおけるカルマには、すべての人や団体に共通する一つの定義があるわけではありません。何をカルマと捉えるのか、そのカルマがどのように影響すると考えるのかは、思想や教えによって異なります。
私が捉えているカルマ
私は、私たち一人ひとりには「カルマ層」と呼べる霊的な領域があり、そこに、今世や前世、これまでの選択や行動、言葉、思いや感情、意志などから生じたカルマが蓄積されていると捉えています。
仏教では、行為がさまざまな条件と結びつき、やがて結果を生むと考えます。私の見解では、私たちが意識していないところで感情や思考などに働きかけ、現在の行動や人生の選択に影響を与えていると捉えています。
そのため、頭では変わりたいと思っているのに同じ選択を繰り返したり、相手や環境が変わっても似たような問題に直面したりすることがあります。カルマの影響が、今世で向き合う課題として人生に現れることが多いと、私は考えています。
ただし、人生で起こる問題のすべてがカルマによるものではありません。
それでは、カルマには具体的にどのような種類があるのでしょうか。次に、仏教とスピリチュアル、それぞれの視点から見ていきましょう。

カルマにはどんな種類がある?
実は、カルマにはいくつかの種類があります。
ここでは、仏教で説かれているカルマの種類と、スピリチュアルの分野で語られているカルマの種類について見ていきましょう。
仏教におけるカルマの種類
仏教では、行為の性質によって、カルマを次のように分類することがあるようです。
- 善業(ぜんごう):善い行為によって生じる業
- 悪業(あくごう):悪い行為によって生じる業
- 無記業(むきごう):善悪のどちらにも分類されない行為
善業とは、人を助ける、思いやりのある言葉をかけるなど、自分や周囲に善い影響をもたらす行為に関係する業とされています。
悪業とは、人を傷つける、だます、苦しみを与えるなど、自分や周囲に悪い影響をもたらす行為に関係する業とされています。
無記業とは、歩く、座る、物を持つといった、善悪のどちらにも直接結びつかない行為を指すとされています。
この分類からも、仏教におけるカルマは、悪い行為だけを意味するものではないことがわかります。また、善業と悪業は表面的な行動だけで決まるのではなく、どのような思いや意志を持って行ったのかも関係すると考えられています。
スピリチュアルで語られるカルマの種類
スピリチュアルの分野では、カルマを次のように分けて捉えることがあります。
- 今世で形成されるカルマ:現在の人生における行動や選択などから生じるカルマ
- 前世から持ち越したカルマ:前世の行為や経験が今世に影響しているとされるカルマ
- 人間関係に関するカルマ:特定の相手との関係や、互いの学びに関係するカルマ
- 家系や先祖に関係するカルマ:家系や先祖から受け継がれた影響に関係するカルマ
ただし、これらはスピリチュアル分野全体で統一された正式な分類ではありません。何をカルマに含めるのか、その影響をどのように捉えるのかは、思想や教えによって異なります。

今世で形成されるカルマ
今世で形成されるカルマとは、現在のあなたの行動や言葉、思考、感情などから生じるカルマです。
例えば、人をうらやんで悪く言う、自分の利益のために人をだます、相手を傷つけるとわかっていながら言葉や行動で苦しめるといったことも、カルマにつながりやすくなります。また、人に対して強い悪意を向けたり、呪ったりすることもカルマとなります。
一度の行為だけでなく、同じ考え方や行動を繰り返すことで、その影響が積み重なり、一つの傾向やパターンが強くなっていくこともあります。
もちろん、生じるのは悪いカルマだけではありません。人を思いやる行動や言葉、善意から生まれる思考や感情は、善いカルマにつながります。
前世から持ち越したカルマ
前世から持ち越したカルマとは、前世における行動や思考、感情を通したさまざまな経験や、さらに古い前世から持ち越された未完了の課題などから生じ、今世にも引き継がれているカルマです。
仏教には、人は生と死を繰り返すという輪廻の考え方があり、過去世でつくられた業が今世にも影響すると説かれています。一方、スピリチュアルでも、魂が複数の人生を通して、さまざまな経験を重ねていると考えられています。
私の見解では、前世のカルマは複数の人生を通して生じているため、今世で形成されたカルマよりも数が多く、その影響が強く現れることがあります。
例えば、前世から持ち越したカルマが解消されず、さらに古い前世のカルマと重なっている場合には、その影響がより強い形で今世に現れることもあります。
カルマは、解消されるまで同じ人生のなかで繰り返し影響を与えるだけでなく、解消されないまま次の人生へ持ち越されることもあるのです。

今世と前世のカルマに多く見られるテーマ
今世で形成されるカルマと、前世から持ち越したカルマには、さまざまな内容があります。なかでも多く見られるのが、人間関係に関するカルマや家系・先祖に関係するカルマです。
これらは、今世と前世のカルマとは別の種類ではありません。人間関係のなかで新たに生じることもあれば、前世から続く関係性として今世に持ち越されることもあります。また、家系や先祖とのつながりを通して影響を受ける場合もあります。
人間関係に関するカルマ
人間関係に関するカルマとは、特定の相手との関わりを通して生じたり、繰り返されたりするカルマです。
今世における言葉や行動によって新たに生じるものもあれば、前世における関係性や、相手との間に残された課題が今世に持ち越されている場合もあります。
例えば、お互いにカルマを通して学び合う相手として、結婚相手を選ぶこともあります。夫婦として関わるなかで、同じ感情や問題が繰り返し現れ、それぞれが自分の課題に向き合うことになる場合もあるのです。
これは結婚相手に限りません。親子、兄弟姉妹、友人、仕事上の関係など、さまざまな人との間にカルマが関係していることがあります。
家系や先祖に関係するカルマ
今世と前世のカルマには、家系や先祖とのつながりを通して影響を受けるものもあります。
同じ家系のなかで、似たような人間関係の問題、感情の抑圧、お金や仕事に対する考え方などが、世代を超えて繰り返されることがあります。
こうした繰り返しには、家庭環境や教育、代々受け継がれてきた価値観など、現実的・心理的な要因も関係しています。一方、スピリチュアルな視点では、先祖が経験した出来事や、家系に残された課題が、子孫に影響を与える場合もあると考えられています。
ただし、家系に似た問題が続いているからといって、そのすべてがカルマによるものとは限りません。現在の状況や生活環境なども含めて捉えることが大切です。

カルマには、ほかにもさまざまなものがある
ここまで、今世と前世のカルマを中心に、人間関係や家系、先祖とのつながりに関係するカルマについてお伝えしてきました。
私の見解では、このほかにも、特定の土地に蓄積された「土地のカルマ」があります。また、地球上で生じるカルマとは概念や性質が異なりますが、宇宙における経験から生じた「宇宙のカルマ」も存在しています。
このように、カルマは一つの人生や個人の経験だけでなく、人との関係、家系、土地など、さまざまなつながりのなかで生じ、私たちに影響を与えています。
そして、こうしたカルマを解放していくことで、私たちはこれまで抱えてきた課題や繰り返しから少しずつ自由になり、本来の自分として生きやすくなっていくのです。
カルマを知ることは、解消への第一歩
カルマについて知ることが、あなたの人生を変えていくきっかけになることを理解しておくのは、とても大切です。
カルマの影響を受けていると、同じような感情や思考が生まれ、無意識のうちに似た選択や行動を繰り返してしまうことがあります。自分にどのようなカルマが影響しているのかに気づくことが、カルマの解消へ向かう第一歩になります。
自分に影響を与えているカルマを知り、解消していくことで、これまで繰り返してきた課題から解放され、本来の自分として生きやすくなっていくのです。
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次の記事では、カルマについてさらに詳しくお話しするとともに、カルマを解放するための方法についてもお伝えしていきます。