スピリチュアルカウンセリングとは? 当たると未来は変わる?

投稿日: 2025.05.14
スピリチュアルアルケミスト 小西未珈

広がるスピリチュアル情報と、見失われた本質

近年、スピリチュアルという言葉は特別なものではなくなり、「目に見えないもの」に関する情報は、書籍や動画、SNSなどを通じて誰でも気軽に触れられる時代になりました。

けれどもその一方で、“これは本物なのか”“当たるのか当たらないのか”“未来が見えるかどうか”といった、表面的な部分ばかりが注目される傾向も強まっています。

「当てる人は本物」「外れたら偽物」・・・そんな短絡的な評価がSNSや口コミの中で繰り返されるうちに、本来の意味や、その奥に込められた深い意図が見失われてしまっているのが、今の現状です。

また、能力の有無にかかわらず、“スピリチュアル”という言葉をビジネス的に利用する人が増えている今の時代、 受け取る側が警戒心を持ってしまうのも、決して不思議なことではありません。
「どこまで信じていいのだろう」
「この人に任せて本当に大丈夫なのか」
ーそんな不安や迷いを感じる方も、きっと少なくないはずです。

そして、セッションを受ける側として、
「本当に自分の問題を解決できる人にお願いしたい」
「人生が変わるようなサポートをしてくれる人に出会いたい」
と思うのは、ごく自然なことです。その気持ちはとてもよくわかりますし、そう願うこと自体は、むしろ真剣に人生と向き合っている証だと思います。

ですが本来、スピリチュアルな領域でのカウンセリングとは、ただ未来の結果だけを示したり、単に“霊の問題”や“先祖の問題”だけに原因を求めるものでもないのです。

つまり、
「なぜこの出来事が起きているのか」
「本当は、どんな自分として生きたいのか」
という問いに向き合いながら、心と魂・意識の側面から人生を丁寧に立て直していくための時間なのです。

そしてそれは同時に、「未来は、魂の成長・意識次第で変えていける」ということを、自らの体験を通して実感していく時間でもあります。

もちろん、霊的な問題や前世、先祖からの影響が関係している場合もあります。
ですが、現実に起きている悩みや問題の多くは、そうした要素が単独で存在しているというよりも、いくつもの要因が複雑に絡み合っていることがほとんどです。

だからこそ、スピリチュアルなアプローチも、表面的な判断ではなく、心・意識・霊的背景を多面的に見つめながら、丁寧に探っていく姿勢が求められるのです。そして今、日本でも本質的なスピリチュアルカウンセリングの必要性が高まりつつあります。

“未来を当てる”ことにとどまらず、魂に寄り添いながら、新しい未来を創る・深い変容を促すカウンセリングが、これからの時代にさらに求められていくのではないでしょうか。

本来のスピリチュアルカウンセリングとは

スピリチュアルカウンセリングと聞くと、「未来を予知するもの」「霊的な情報を伝えてもらうもの」といったイメージを持たれる方も少なくありません。確かに、そのようなアプローチを取るセッションが多いというのもあります。

けれども本来、スピリチュアルカウンセリングの本質は、未来を“当てる”ことではありません。大切なのは、いま目の前にある悩みや出来事を通して、

・「自分は魂を通してどのように生きたいのか?」
・「この出来事は、自分に何を気づかせようとしているのか?」
という問いに、深いところで向き合っていくことにあります。

私たちの抱える悩みや問題は、たとえ表面上は人間関係や仕事、体調といった日常的なテーマであっても、その奥には、魂が成長するための課題やメッセージが隠されていることが多いのです。

そしてその魂の成長の中には、霊的な問題や先祖から受け継いだ影響、さらには前世から持ち越してきたテーマなど、時間や次元を超えた要素も含まれていることがあります。

現実的なアドバイスや表面的なカウンセリングだけでは解決しきれない“根深い違和感”や“繰り返されるパターン”の背後には、こうした目に見えない領域の影響が関わっている場合もあるのです。

だからこそ、スピリチュアルカウンセリングでは、ただ表面的な悩みに対処するのではなく、その奥にある魂の声に耳を傾けていくことが大切になります。魂の声を丁寧に受け取り、自分の本質的な在り方と向き合っていくことで、私たちは少しずつ、本来の自分自身に戻っていくことができるのです。

その結果として、現実の問題が自然と変わっていくこともあります。でもそれは、魂のレベルで「気づき」「変化」が起きたからこそ、現実もまた変容していくのです。逆に言えば、魂の本質的な部分が変わらないまま、表面だけを操作しても、同じような問題は何度も繰り返されてしまいます。

だからこそ、スピリチュアルカウンセリングとは、悩みを“なくす”ための手段だけではなく、魂と共に“本来の自分を”を取り戻していくための道なのです。

魂の成長こそが問題解決をもたらすということ

多くの人は、悩みや問題を「今すぐどうにかしたい」と感じて、スピリチュアルなセッションやカウンセリングを受けようとします。もちろん、現実的な問題が目の前にあれば、それに向き合うことはとても大切です。

問題そのものを「悪いもの」「なくすべきもの」と捉えるのではなく、「これは魂に何かを教えようとしているのではないか?」という視点に立つと、私たちの見方は大きく変わります。

たとえば、繰り返す人間関係のトラブル、なぜかいつも抱えてしまう罪悪感や不安、決断できない葛藤・・・それらは、現実的な表層の問題のようでいて、実は魂の課題として私たちの人生に現れていることが多いのです。

そして、その問いかけの中には、前章でも触れたように、先祖から引き継いだ影響や、前世で未解決だったテーマ、さらには霊的な干渉が関わっていることもあります。ただし、これらもすべて「悪いもの」として存在しているわけではなく、個々の魂の成長を促すために必要な干渉として、人生に現れていることも少なくありません。

だからこそ、それらの背景を理解しようとする時には、ただ知識や論理で整理するだけでは不十分で、魂の奥深くに触れていくような、繊細で本質的なプロセスが必要となるのです。

スピリチュアルカウンセリングは、まさにそのプロセスを丁寧にたどっていく場なのです。魂の成長が進めば、自然と現実も変化しはじめます。無理に問題を“変えよう”としなくても、気づきとともに不要なパターンが手放され、新しい流れが生まれていくのです。

つまり、問題解決は目的ではなく、魂の成長というプロセスの結果として訪れる“副産物”だといえます。外側の状況を変えることばかりに意識が向いているうちは、根本的な変化には至りません。

だからこそ、現実の問題を起点としながらも、その奥にある魂のテーマに光を当てていくことが、本当の意味で「人生を変える」サポートとなるのです。

スピリチュアルカウンセラーが足りない時代

かつて、スピリチュアルカウンセラーとは「特別な能力を持った人」や「自然と目覚めた人」がなるもの、というイメージが強くありました。実際、霊的な感受性に優れた人が導かれるようにこの道に入っていくことも多く、「選ばれた人」という印象を持たれていた時代もあります。

しかし、今はそうした時代が終わろうとしています。

現代社会には、心や魂のレベルで深い癒しを求めている人が増えています。
変化の激しい時代の中で、自分の人生に迷い、魂の声に気づけず、悩みや苦しみを抱えたまま生きている人がたくさんいます。けれど、そうした人々に本当の意味で寄り添える人の数が、圧倒的に足りていないのが現実です。

“当てるだけ”のスピリチュアルでは、人生の本質的な変容をサポートすることはできません。必要なのは、目に見えない領域を扱うスピリチュアルな感性と、深い自己探求やカウンセリング的視点を備えたプロフェッショナルです。

本当に必要なのは、目に見えない領域に対する知識・能力・感性に加えて、自分自身を深く見つめてきた経験、そして人の心に寄り添うカウンセリング的な視点を持っていることです。つまりそれは、海外の宗教的カウンセリングとは異なる、魂と誠実に向き合い、深い変容を支援できる専門的なスピリチュアルカウンセラーだと言えるでしょう。

そして、今、求められているのは、“なんとなくできる”人ではなく、しっかりと学び、自分自身の癒しと向き合いながら、人の魂と向き合う力を身につけたスピリチュアルカウンセラーなのです。

それは、心理カウンセラーが自分自身の内面と誠実に向き合い、経験や知識を重ねながら人の心に寄り添うように、スピリチュアルの分野でもまた、人生を通じて得た気づきや苦しみを、自分自身の資源として活かしていく姿勢が求められているのだと思います。

特別な霊感があるかどうかよりも、どれだけ本気で学び、変わろうとし、他者の魂と真剣に関わろうとするか。そうした誠実な在り方を持つスピリチュアルカウンセラーこそが、これからの時代に本当に必要とされていくのです。

これから求められるカウンセラー(ガイド)の姿

これからの時代に求められるスピリチュアルカウンセラーとは、単に霊的な感受性がある人、情報を受け取れる人ではありません。大切なのは、「どんな在り方でその情報を扱うのか」「どれだけ魂に誠実に関わることができるのか」という姿勢そのものです。

スピリチュアルな分野には、ときに“見えないものが見える人は、”すごい人”という誤った印象が先行してしまうこともあります。もちろん、高次の情報を適切に得て解釈できるのは必須ですが、「目の前のクライアントの魂にどれだけ真摯に関わることができるか」が大切です。

そのためには、スピリチュアルな感性に加えて、次のような要素が大切になります:

● 自分自身の内面と深く向き合ってきた経験
● 問題や苦しみを、他人事ではなく共感できる心
● 学びを重ねて得た知識と、それを誠実に扱う責任感
● 物事を多角的に捉え、柔軟に見つめられる視点

こうした多面的でバランスの取れた「在り方」こそが、これからのスピリチュアルカウンセラーに求められていくのです。

心理カウンセラーが専門的な学びと訓練を経て人の心を支えるように、霊性・感性・実践的スキルをバランスよく育んだ上で、人生そのものに寄り添う力を培っていく必要があるのです。

それは単なる“資格”や“能力”だけではなく、生き方そのものがカウンセリングとなるような在り方にもなります。だからこそ、スピリチュアルカウンセラーとは、職業や肩書き以上に、「魂に関わることのできる人」なのです。

魂に寄り添うセッションを目指して

スピリチュアルカウンセリングは、誰かの人生を“変えてあげる”ものではありません。それは、その人自身が魂の声に気づき、自らの力で人生を変えていくためのプロセスに寄り添うことに本質があります。

だからこそ、カウンセラーとは、ただ情報を伝える人ではなく、魂の成長の旅路に伴走する存在であることが求められているのです。

そして、本気で自分自身と向き合おうとする人の中には、「分かっているのに変えられない」「何度も同じ壁にぶつかる」と感じることもあるかもしれません。

それもそのはずです。
潜在意識や無意識の領域は、“自分で意識できない意識”であるため、意志や知識だけで変えるのが難しいことも多いのです。

また、チャネリングやカウンセリングで得られた気づきやメッセージも、クライアント自身が本当に理解できるのは、数か月、あるいはもっと時間が経ってからであることもよくあります。

そのときは腑に落ちなくても、ふとした瞬間に「あのとき言われたことは、こういう意味だったのか」と気づく、という流れも少なくありません。

そうした気づきのプロセスを、より穏やかに、より自然に進めていくために、エネルギーワークやアート、色彩(カラー)などを取り入れて、内側の変容をサポートする方法も取り入れられています。

言葉では届かないところに、エネルギーや創造的表現がサポートしてくれるのです。

魂と向き合うというのは、簡単なことではありません。
けれど、安心して深く降りていけるような場があり、真摯に寄り添う存在がそばにいるだけで、人は変わる勇気を持てるのだと思います。

これからの時代に必要なのは、そんなふうに人の魂に誠実に関わるスピリチュアルカウンセラーです。

もしあなたが、「自分の人生を通して、誰かの癒しや目覚めを支えたい」と願うなら、まずはあなた自身が魂の声に耳を傾け、その学びを糧にしていってください。その道の先には、必ず“本当に必要とされる誰か”との出会いが待っているはずです。

関連記事

PAGE TOP